由良オリーブオイル100%

2016年秋、オリーブオイル初収穫

2017年6月25日

オリーブ生産者の悲願

オリーブ栽培に携わる者にとって最大の目標は、

「オリーブオイルを収穫すること」です。

 

オリーブオイルは、オリーブの実を搾ったフレッシュジュースです。

 

若木からの栽培になるため、

栽培して数年間、オリーブの実はほとんど収穫できません。

一定量のオリーブの実がないと、オリーブオイルは収穫できないため、

これまで「オリーブ茶」「オリーブ新漬け」のみの生産販売でした。

 

オリーブオイル初収穫の経緯

初めて、オリーブオイルを収穫できたのは、2016年10月14日のことでした。

『由良オリーブを育てる会』では、

日頃のご愛顧への感謝と収穫の喜びをお客様と共有したいと、

毎年10月下旬に「オリーブ祭り」を開催しています。

小さなお祭りですが、京阪神各地からおいでいただいています。

昨年は、最低限、搾油できる量のオリーブの実を収穫できる見込みとなったため、

「オリーブ祭り」で初披露したいと考えました。

 

いざオリーブの収穫!

オリーブオイルの生産は、とにかく時間との勝負です。

オリーブの実を収穫したら、できるだけ早く搾油する必要があります。

収穫直後から、酸化が始まるからです。

 

収穫当日、『由良オリーブを育てる会』会員は

早朝に集合して、オリーブ園に向かいました。

初めての収穫は『ネバディロ ブランコ』という種類のオリーブでした。

午前中、会員総出の人海戦術で、手摘みしました。

 

その後、オリーブの実を『由良オリーブ加工場』に持ち帰り、

選果作業を開始します。

とにかく時間との勝負なのですが、

手間のかかるこの作業をおろそかにすると、上質なオリーブオイルにはなりません。

問題のあるオリーブの実は、一粒一粒取り除きます。

選果が終われば、次はいよいよ搾油作業です。

 

初めてのオリーブオイル搾油!

活動から3年、この日のために、一生懸命オリーブを育ててきました。

会員みんなが見守る中、初めて出てきた綺麗な若葉色のオリーブオイル。

感動で胸が震え、涙ぐむ会員も…

感動の瞬間でした!

 

由良オリーブオイル100%のお味

2016年度の「オリーブ祭り」では、

ルッカ100%

ネバディロブランコ100%

ブレンドオイル(由良オリーブ100%・多品種ミックス)

の3種類を販売しました。

いずれも、由良オリーブオイル100%です。

 

「オリーブ祭り」でそれぞれのお味を試食していただきますと…

「ルッカは優しい味わいやなぁ」

「ブランコは刺激的やなぁ」

「ブレンドはその中間?」

等、いろいろな感想をいただきました。

また、一番印象的だったのは、

「本物のオリーブオイルはこんな味がするの?美味しい!!」

というお声でした。

私自身、市販のオリーブオイルを長年使っていましたが、

初めて食べたオリーブオイルには、まったく同じ感想を持ちましたので、

お客様のお言葉に、同感し、意気投合する場面が何度もありました。

 

「オリーブオイル」と一言で言いますが、

オリーブの品種は、実に多様で、その特徴もまた様々です。

是非、

単一品種によるオリーブオイルを味わっていただきたい

そんな思いがありました。

 

オリーブオイルを食べ比べていただくことで、

オリーブオイルの味わいの違いを楽しんでいただけたこと。

混じりっ気なしの100%オリーブオイルの味に感動していただけたこと。

 

私共にとって、これらをお客様と共有できたことは、

格別の喜びと経験に、

またこれからの活動の手ごたえとなりました。

 

ちなみに、「2016年オリーブ祭り」で販売させていただいたオリーブオイル。

オリーブの実が早穫りだったため、

搾油量も少なく、ご用意できた本数も多くはありませんでしたが、

オリーブ祭り開始1時間半程で売り切れてしまいました。

 

昨年よりも今年、今年よりも来年。

少しずつオリーブの木々が成長し、

オリーブの実をつけてくれる量が増えてきます。

由良がある京都府北部は、冬は雪がよく積もります。

今年の冬は、雪が多く、

オリーブの若木が折れてしまう被害が多くありました。

厳しい自然環境と共存しながら、

たくましく成長するオリーブの木。

私共はその成長に寄り添いながら、育てていきます。

そして、また今年もオリーブオイルが生産できたなら、

是非一緒にそのお味を楽んでいただけたらと考えています。

 

Facebooktwitter